02 · National Assembly

国会議員319人、
法案と報道から測ったイデオロギー

李在明政権の発足1年に合わせ、京郷新聞とUnderscoreは第22代国会議員319人の政治的な立ち位置をモデル化した。本会議の賛否だけを使う従来の手法ではなく、議員が発議した法案、委員会会議録の発言、国会記者会見文、報道に引用された発言の4種類の資料をAIで採点し、その点数をベイズモデルで統合している。結果として、各議員のイデオロギーと党派性、大統領個人への態度、この2年間の立ち位置の変化を追った。(手法の解説は 方法論の文書 を参照)

点数は分析期間中の文書に基づく推定値。区間が重なる議員同士の順位は確定できない。数値はすべて小数点第3位まで表示する。 信用区間(credible interval)とは、ベイズ推定で議員の本当の位置が94%の確率で含まれる範囲を指す。推定平均は点、信用区間は点を横切る線で示す。区間が狭いほど資料が十分で推定が確かであり、2人の区間が重なる場合はどちらがより進歩的か保守的かを断定できない。

I
Full Ideology Spectrum

319人のイデオロギーと党派性はどこに位置するのか

議員319人は、イデオロギー(進歩 vs 保守)の軸と党派性(民主陣営 vs 国民の力陣営)の軸で、それぞれどこに立つのか。イデオロギーは文書の内容が思想的に進歩的か保守的かを、党派性はイデオロギーとは別に、その立場がどの政党陣営に沿うかを測る。下でイデオロギーと党派性を切り替え、全資料を統合した結果と、議会情報だけ、報道だけで推定した結果を比べられる。議員名を検索すると、その議員の位置と推定区間が強調され、タブを変えても検索は維持される。

指標
推定に使う資料
議員を探す

II
The Map

イデオロギーと党派性はどう違うのか

下のグラフは横軸にイデオロギー、縦軸に党派性を置いて議員の位置を示したもの。2つの軸は独立した概念で、たとえば「李在明政権への批判」がそのまま「保守的なイデオロギー」として採点されるわけではない。李在明政権の右寄りの産業政策が技術偏重で労働権の論点が抜けていると指摘すれば、それは政権よりさらに「左」の視点からの批判になる。

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点1つが議員1人(事後平均)。縦横の線は各軸の94%信用区間。カーソルを合わせると名前と座標、区間が表示され、凡例をクリックすると政党ごとの表示を切り替えられる。

III
PPP Spectrum

国民の力の中で、誰が尹錫悦を批判し、誰が擁護したのか

国民の力の内部で、尹錫悦前大統領への態度はどれほど分かれているのか。この軸は、報道に表れた尹錫悦個人への態度を−3(強い敵対)から+3(強い友好)まで採点し、別のモデルで推定した結果だ。国民の力では批判の方向と友好の方向の差がはっきり出ている。

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点1つが議員1人。ラベルは両端の議員だけに付けた。ピンクの点は批判の方向、赤の点は友好の方向。灰色の点は94%信用区間が0を含み、方向を断定しにくい議員。横線は94%信用区間。推定対象は国民の力の 人。所属112人のうち、尹錫悦前大統領への態度を採点できる報道が3件未満の議員はモデルから外した。白宗憲(ペク・チョンホン)、金起雄(キム・ギウン)両議員は該当報道が2件、李素熙(イ・ソヒ)議員は0件で、推定していない。

IV
DPK Homogeneity

民主党議員の李在明大統領への態度

民主党議員の李在明への態度は標準偏差が0.009で、議員間の差はごくわずかだった。国民の力議員の尹錫悦への態度の標準偏差0.849を大きく下回る。個人差が小さすぎるため、下のグラフでは議員全体の李在明大統領への態度を月ごとの推移で示した。線は各時点の平均態度点数、棒は李在明を扱った議員関連の記事のうち否定的な評価が占める割合。

民主党議員が発言主体の報道文書について、李在明大統領への態度点数(−3 強い敵対〜+3 強い友好)の月平均の推移(左軸)。点の上の数字はその月の有効な態度観測数、背景の棒は有効観測のうち否定的な点数(−3〜−1)の割合(右軸)。分母に中立(0)を含め、欠測は除く。モデルを通さない原資料の集計。

V
Weekly Trajectories

開会から2年、議員の位置はどう動いたのか

時間による変化のモデル化では、同じ採点資料を週単位(計109週)に分け、上のモデルの構造をそのまま使いつつ、議員の潜在的な位置が毎週少しずつ動くランダムウォークに従うと仮定した。資料種類ごとの切片と係数は上のモデルの推定値に固定し、イデオロギー/党派性 × 全体/議会情報/報道の計6モデルを当てはめている。下で指標と資料を切り替えたり議員名を検索したりすると、政党平均と個々の議員の軌跡を並べて比べられる。選んだ議員の陰影は95%近似区間で、線の動きだけでなくその不確かさも合わせて見てほしい。

指標
推定に使う資料
議員を追加
重ねて表示
VI
Discord Map

投票で見た忠誠度と発言で見た忠誠度は一致するのか

投票で測った党内忠誠度と、議案情報とニュースで測った党内忠誠度に差があるかを調べた。横軸は各議員の有効票ごとに、同じ党で自分と反対側に立った議員の割合を平均した値で、左ほど同僚と投票が一致していたことを示す。縦軸は4種類の文書から推定した党派性を政党内で標準化した値で、上ほど党平均より自陣営を擁護する方向に近い。投票とテキストの関係を読むときは、「党平均からどれだけ離れているか」と「どちらの陣営へ動いたか」を分けて考える必要がある。

議員を探す

z値はモデルが算出した党派性θを政党ごとに(θ − 党平均)÷ 党標準偏差で計算した値。民主党と祖国革新党は符号を反転して表示し、国民の力は元の符号のまま。投票指標は原資料の集計、発言指標は統合推定点数の党内標準化。

VII

限界と注意点

分析の説明(全文)